名づけラボ 名前を採点する

ラボトピ #001名前と法律

「勒」が子どもの名前に使えるように。人名用漢字は864字、常用漢字と合わせてちょうど3,000字に

30秒でわかる

  1. 2026年6月26日、法務省が戸籍法施行規則を改正し、人名用漢字に「勒」を追加。人名用漢字は864字に
  2. 常用漢字(2,136字)と合わせると、名前に使える漢字はちょうど3,000字。追加は2017年の「渾」以来
  3. きっかけは、「勒」を使った出生届が受理されず、抗告審が受理を命じた決定が確定したこと
コトハ

博士! 子どもの名前に使える漢字が増えたって聞きました。新しい字は…これ、なんて読むんですか?

ラボ博士

「勒」。音読みはロクじゃ。

コトハ

見たことあるような、ないような…

ラボ博士

「弥勒(みろく)菩薩」の「勒」じゃよ。馬の口にかませて手綱をつなぐ「くつわ」や、馬の頭にかける「おもがい」を表す字で、「刻む」「ととのえる」という意味もある。

コトハ

みろくの「ろく」! ちょっと親しみがわきました。

勒(ロク)…くつわ・おもがい/刻む/ととのえる。「弥勒」の「勒」

コトハ

そもそも、名前に使える漢字って決まってるんですか?

ラボ博士

決まっておる。戸籍法で、子の名には「常用平易な文字」を使うことになっていて、戸籍法施行規則で、常用漢字、人名用漢字、ひらがな・カタカナと定めておる。

コトハ

じゃあ、今回はどうして増えたんですか?

ラボ博士

きっかけは裁判じゃ。子どもの名前に「勒」を使った出生届が、役所で受理されなかった。届けた人が家庭裁判所に不服を申し立てたが、認められなかった。

コトハ

ええっ。

ラボ博士

ところが、その上の抗告審が「社会通念上、明らかに常用平易な文字」と判断して、受理を命じる決定を出し、それが確定した。

出生届が受理されない → 家庭裁判所 → 抗告審が受理を命じる → 法務省が規則を改正

コトハ

裁判で決まったから、ルールの表のほうを直したんですね!

ラボ博士

そういうことじゃ。前回の「渾」(2017年)も、裁判所の判断を受けての追加じゃった。

コトハ

それで、何字になったんですか?

ラボ博士

人名用漢字は864字。常用漢字の2,136字と合わせると、ちょうど3,000字じゃ。

コトハ

ぴったり3,000! 覚えやすい!

名づけラボで見てみた

ラボ博士

名づけラボの「赤ちゃんの名前チェック」は、この改正を反映したデータを使っておる。法令の表は画像で公開されておるから、改正の前と後の表を1字ずつ照合して、「勒」が加わったことも確かめた。

コトハ

使える字か迷ったら、そこで確かめればいいんですね。

ラボ博士

ただし、最終的に受け付けるかどうかは市区町村が判断する。それと、2025年5月からは読み仮名も戸籍に載るようになった。読み方にもルールがあるから、気をつけるんじゃ。

コトハ

じゃあ私の名前の読み、今日から「ハカセ」に…

ラボ博士

漢字とも表記とも関係のない読み方は、認められない例の典型じゃな。

名前に使える字か、確かめてみる 使える漢字・読み仮名・姓とのつながりを、画数ではなく公式のデータで確認できます。

赤ちゃんの名前チェック

確かめた事実と出典

ラボトピでは、事実ごとに2つ以上の独立した情報源(公式の発表・法令・論文を含む)で確かめてから公開しています。最終確認日: 。誤りに気づいたときは、訂正してこのページに記録します。

事実出典
法務省は2026年6月26日、戸籍法施行規則を改正し、人名用漢字に「勒」の1字を追加した(令和8年法務省令第43号)。人名用漢字は計864字になったe-Gov法令検索「戸籍法施行規則」(第60条・別表第三。2026年6月26日施行の改正後)
共同通信「『勒』を人名用漢字に追加 法務省、戸籍法規則改正」(2026年6月26日、Yahoo!ニュース掲載)
日本経済新聞「『勒』人名用漢字に 法務省、戸籍法規則を改正」(2026年6月26日)
改正の前と後の戸籍法施行規則 別表第三(画像)を1字ずつ照合し、「勁」の次に「勒」が加わったこと、ほかの字に変わりがないことを確認したe-Gov法令検索「戸籍法施行規則」(第60条・別表第三。2026年6月26日施行の改正後)
名づけラボ 赤ちゃんの名前チェック(データの出典と確かめ方)
常用漢字(2,136字)と合わせると、名前に使える漢字は3,000字になる日本経済新聞「『勒』人名用漢字に 法務省、戸籍法規則を改正」(2026年6月26日)
文化庁「常用漢字表」(平成22年内閣告示第2号)
人名用漢字の追加は、2017年の「渾」以来共同通信「『勒』を人名用漢字に追加 法務省、戸籍法規則改正」(2026年6月26日、Yahoo!ニュース掲載)
日本経済新聞「『勒』人名用漢字に 法務省、戸籍法規則を改正」(2026年6月26日)
「勒」を使った出生届が受理されず、家庭裁判所への不服の申し立ては却下されたが、抗告審が「社会通念上、明らかに常用平易な文字」と判断して受理を命じる決定を出し、確定した共同通信「『勒』を人名用漢字に追加 法務省、戸籍法規則改正」(2026年6月26日、Yahoo!ニュース掲載)
日テレNEWS NNN「子の名前に使える漢字に『勒(ろく)』を追加 26日から、法務省」
2017年の「渾」の追加も、司法判断を受けたものだった日本経済新聞「人名用漢字に『渾』追加 司法判断を受け法務省」(2017年9月)
kanji café「人名用漢字に『渾』が追加」
「勒」の音読みはロク。くつわ・おもがい、きざむ、ととのえる などの意味があり、「弥勒」に使われるコトバンク「勒」
漢字ペディア「勒」
戸籍法施行規則 第60条は、名に使える文字を、常用漢字表の漢字・別表第三の漢字・片仮名又は平仮名(変体仮名を除く)と定めているe-Gov法令検索「戸籍法施行規則」(第60条・別表第三。2026年6月26日施行の改正後)
日本経済新聞「人名用漢字に『渾』追加 司法判断を受け法務省」(2017年9月)

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