日本語の名前をローマ字にするときの注意:表記の揺れと外国語での読まれ方
日本語の名前をローマ字にすると、同じ名前にいくつもの綴りが生まれ、海外ではさらに別の読み方をされます。公式の綴りを1つに決め、どう読まれるかを確かめておきましょう。
ヘボン式と訓令式
| かな | ヘボン式 | 訓令式 |
|---|---|---|
| し | shi | si |
| ち | chi | ti |
| つ | tsu | tu |
| ふ | fu | hu |
| じ | ji | zi |
| しゃ | sha | sya |
| ちゃ | cha | tya |
| じゃ | ja | zya |
パスポートや駅名の表示など、広く使われているのはヘボン式です。英語を話す人にとっても実際の音に近いため、名前にはヘボン式をおすすめします。
長音・促音・撥音の書き方
- 長音(おう・ー): 「りょうま」は Ryoma・Ryouma・Ryōma・Ryohma と表記が割れます。Tokyo や Kyoto のように書かないことも多い一方、長さの区別は海外では伝わりません。名前にはのばす音を使わないか、使うなら公式の表記を決めて統一しましょう。
- 促音(っ): 次の子音を重ねます(Hokkaido、Nikko)。「ち」の前は t を書きます(matcha)。
- 撥音(ん): 基本は n です。b・m・p の前を m と書く流儀もあり(Shimbun と Shinbun)、母音や y の前では n' と区切る書き方もあります(Kan'ichi)。区切りの記号はロゴや検索で扱いにくいので、名前では避けるのが無難です。
海外で読み違えられやすい綴り
| 読む人 | 起きやすい読み違い | 例 |
|---|---|---|
| 英語の話者 | 語末の e を読まず、前の母音を「エイ」「アイ」と読む | Kanade →「カネイド」、Take(竹)→「テイク」 |
| 英語の話者 | ou を「アウ」と読む | Kouta →「カウタ」 |
| スペイン語の話者 | j を「ハ行」で読む、h を発音しない | Jiro →「ヒロ」、Hana →「アナ」 |
| フランス語の話者 | u を「ユ」に近く、ch を「シュ」と読み、語末の子音字や e を読まない | Chika →「シカ」 |
対策
- 公式の綴りを1つに決め、ロゴ・ドメイン・SNSのアカウント名で統一する。
- 読み違えが問題になる市場があるなら、綴りの工夫より、音そのものを変えることを考える(例: 語末が e で終わる名前を避ける)。é のような記号付きの文字は、検索や入力で扱いにくくなります。
- 名づけラボで「ローマ字として読む」「英語式に読む」を切り替え、各言語での読まれ方と点数を確かめる。
各言語の読み癖は海外でも通じる名前の条件で詳しく解説しています。