赤ちゃんの名前の決め方:呼びやすさ・読みやすさ・書きやすさで考える
子どもの名前は、本人が一生使う名前です。名づけラボは画数や運勢ではなく、呼びやすさ・読みやすさ・書きやすさと、法律のルールから名前を考える手がかりをまとめました。2025年5月から名前の読み仮名が戸籍に記載されるようになった、新しいルールも解説します(2026年9月時点の情報です)。
まず知っておきたい法律のルール
使える文字
子どもの名前に使える文字は、常用漢字(2,136字)、人名用漢字(864字)、ひらがな、カタカナです(戸籍法施行規則第60条)。人名用漢字は2026年6月26日の改正で「勒」が加わり、863字から864字になりました。長音記号「ー」や、「々」などの繰り返し記号も使えます。アルファベット・数字・記号は使えません。使える漢字は、法務省のホームページや、e-Gov法令検索の戸籍法施行規則(別表第三)で確かめられます。
読み仮名のルール(2025年5月から)
2025年5月26日に施行された改正戸籍法で、戸籍に名前の読み仮名が記載されるようになりました。読み仮名はカタカナで記載され、使える仮名は戸籍法施行規則の別表第二に決められています(「ヰ」「ヱ」「ヵ」「ヶ」は使えません)。出生届に書く読み方は、「氏名として用いられる文字の読み方として一般に認められているもの」でなければなりません。法務省は、認められない読み方の例として次のようなものを挙げています。
| 認められない読み方 | 例 |
|---|---|
| 漢字の意味と反対の読み方 | 「高」を「ヒクシ」 |
| 読み違い・書き違いと区別がつかない読み方 | 「太郎」を「ジロウ」 |
| 漢字の意味や読み方との関係がまったく認められない読み方 | 「太郎」を「マイケル」 |
一般的でない読み方にしたい場合は、読み方の由来などの説明を求められることがあります。迷うときは、出生届を出す市区町村の窓口に事前に相談すると安心です。
出生届の期限
出生届は、生まれた日を含めて14日以内に出します(国外で生まれた場合は3か月以内)。名前が決まらないまま期限が来る場合の手続きもありますが、あとで届け出ることが増えるため、期限までに決めておくのが安心です。
名前を考えるときの確認ポイント
1. 呼びやすく、聞き取りやすいか
毎日呼ばれる名前です。声に出して、家族で何度も呼んでみましょう。電話で名乗ったときに1回で伝わるか、似た音の名前と聞き違えられないかも確かめます。
2. 漢字から読みがわかるか
学校・病院・役所などで、初めて見た人が正しく読めるかどうかは、本人の毎日に関わります。読み方が何通りもある漢字や、一般的でない読み方は、読み間違いが続く原因になります。
3. 書きやすいか
画数の多さは、運勢ではなく本人が書く負担として考えます。小学校で習う前の漢字は、自分で名前を書けるようになるまでに時間がかかることがあります。
4. 姓とのつながり
姓と続けて読んだときの響きも大切です。姓の最後の音と名の最初の音が同じだと(「はやし・しおり」のように)、続けて言いにくく、聞き取りにくくなります。姓名を続けて読んで、別の言葉に聞こえないかも確かめましょう。
5. ローマ字と外国語での響き
パスポートでは、名前は原則としてヘボン式のローマ字で書かれます。外国語で不適切な意味にならないか、海外で呼ばれたときにどう読まれるかも確かめておくと安心です。ローマ字の書き方はローマ字表記の注意、外国語での読まれ方は海外でも通じる名前の条件で解説しています。
6. からかわれにくいか
否定的な言葉や、からかいの材料になりやすい言葉と同じ音・似た音にならないかは、家族以外の人にも聞いてみると気づきやすくなります。
名づけラボの考え方
名づけラボは、画数や運勢を扱いません。名前の良し悪しを点数で決めつけることもしません。会社名・商品名のための採点は、目立つことや覚えられることを重視しているため、子どもの名前にはそのまま当てはまりません。子どもの名前のための確認ツール(使える文字、姓とのつながり、ローマ字と外国語での響きを確かめるもの)は準備中です。
参考
- 法務省:戸籍法の一部改正(氏名の振り仮名の記載)、子の名に使える漢字(人名用漢字)
- e-Gov法令検索:戸籍法施行規則(第60条・別表第二・別表第三。2026年6月26日施行の改正後)
- 文化庁:常用漢字表
- 文部科学省:学年別漢字配当表(小学校学習指導要領 平成29年告示)
- 外務省:パスポートの氏名のローマ字表記